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釣り日記 あ~ぁ、がっかり!

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釣り日記 あ~ぁ、がっかり!
敦賀市杉津のキス

敦賀市杉津へ釣行した時の話。

昭和45年8月某日、友人3人と夏休みをとり、東京から新幹線に乗って、福井県敦賀市杉津まで釣行に出かけた。
私にとって、新幹線を使ってまでの釣行というのは、日本海の魅力に急きたてられたとしか思えない。

8月の日本海は穏やかな日が多いと聞いていたが、その日の敦賀湾はまるで鏡のようだった。
小さな浜辺の小高い所にある民宿に荷物を下ろし、杉津岬の先端まで歩いた。
先端の水面に近い岩場まで下りて海面を見ると、底まで見えるほどに透明度が高い。
左側には大きな敦賀半島が見える。

その日、投げ竿を持って探り釣りをしてみると、キス数匹とカサゴ2匹が釣れた。
明日は、民宿の親父さんの船でキス釣りをする予定だが、大いに期待がもてた。

翌朝8時頃船を出したが、海はべたなぎで、絶好の釣り日和だった。
船を出して間もなく、船頭さんが、
『ちょっとコダイをやってから、キスにしましょうか?』と言うので
『お願いします』と返事をするや、
『さあ~やって下さーい』と船頭。

ちょっと投げて引いてくると、“クックッ”と鋭いアタリ。
釣れてきたのは、15cm位のコダイ。
釣り上げると時に“クーツ クーツ”と鳴くのがなんとも可愛らしい。
まさに入食い状態が続いた。
近くの水面で、ワカシ(ブリの子供)が跳ねる。

1時間ほど釣ってから、今度はキス釣り場へ向かった。
杉津岬を回り、暫く走って船が止まる。
船頭さんによると、ここは大型のキス釣り場らしい。
釣れたキスは、丸々と太っていて、サイズも25~28cmくらいのものが多かった。

2時半頃、帰港、
数えると、目的のキスは25匹くらい釣れていた。
日も高いので、キスは捌いて干すことにし、宿の簀の子を借りて天日干しにした。

疲れたので、宿の部屋で一休みして、再び投げ竿をもって外に出た。
干物の出来具合を確かめようと、簀の子に近づくと、ハエが群がっているではないか!
慌ててハエを追っ払い、大切な干物を紙に包んでクーラーに保管した。

夏の終わりの人影もまばらな砂浜を投げ竿で釣り歩き、わずかな釣果を得て宿に帰った。


翌日、宿で氷をもらってクーラーに入れ、コダイを収め、その上に新聞紙をかぶせて、紙に包んだ干物を載せて持ち帰ることにした。
敦賀から米原までは、ビールなどを飲み、釣り談義に花を咲かせながら、今回の釣行を振り返っていた。新幹線に乗ってからは、心地よい疲れもあって、3人は自然と寝入ってしまった。

我が家に帰って、干物の包みを解いて驚いた。
なんとなんと…干物に蛆がいるのだ!
天日に干した時に群がっていたあのハエが産みつけたに違いない。
生乾きの干物を紙に包んでクーラーに入れている間に成長したようだ。
干物でちょっと一杯!の楽しみが。。。あ~ぁ。悔やんでも後の祭り。

それから暫くの間、干物が食べられなくなった。

あれから30数年経った今でも、杉津の海が鮮明に記憶に残っている。

(記:副代表)

この記事のカテゴリーは「釣り日記」です。
釣り好きのまる工房副代表が、釣りの思い出を綴っています。
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